医療関連感染情報の季刊誌 Vol.24 No.1 (2019)

感染領域における薬剤師教育の取り組み

佐村 優(医療法人社団緑成会横浜総合病院 薬剤科)

はじめに
 
 感染領域における薬剤師の業務は、抗菌薬・消毒薬の使用動向の収集・評価、環境ラウンド、アウトブレイク対応、抗菌薬適正使用支援に関連した相談応需や啓発活動、医薬品の安定供給など多岐に渡る。また、近年は、薬剤耐性対策アクションプランの策定、抗菌薬適正使用支援加算の新設で、これらに対する薬剤師の役割も高まっている。
 横浜総合病院(以下、当院)は病床数300 床、7 病棟、外来28 診療科の中規模病院であり、感染防止対策加算1、感染防止対策地域連携加算、抗菌薬適正使用支援加
算を取得している。常勤の感染症専門医は不在であるが、インフェクションコントロールドクター5 名、感染管理認定看護師2 名、抗菌化学療法認定薬剤師9 名、感染制御専門薬剤師2 名が在籍している。また、各病棟に病棟専従薬剤師として抗菌化学療法認定薬剤師を配置することで、薬剤師を中心としたAST 活動を行っている。
 本稿では、当院の感染領域における薬剤師教育の取り組みについて紹介する。

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