医療関連感染情報の季刊誌 Vol.24 No.3 (2020)

精神科領域における感染制御と薬剤師

馬場 寛子(医療法人社団碧水会 長谷川病院 薬剤部)

 感染制御には2つの要素が含まれる。1つは感染症を拡げないための「感染対策」、もう一つは「感染症治療」である。精神科(領域)では、多くの病院が感染対策の専門家(ICD、ICN)も感染症治療の専門家(感染症専門医)もいない中、院内感染対策に取り組んでいる。そうした中で、施設によって薬剤師の担う役割は異なるが、薬剤師は院内感染対策の組織作りから関わり、中心的な立場で活動し、または抗菌薬の適正使用を担って活動していると考える。今回は、精神科領域の「院内感染対策の特徴」と「抗菌薬の適正使用」について述べる。

医療関連感染情報の
季刊誌

CARLISLE