はじめに
病棟配置消毒薬の品目を整理し、使用期限や保管場所などの適正な管理を行うことは衛生的な医療環境設備の要である。
当院では主にボトル製品の消毒薬を採用していたが、感染制御チーム(ICT)ラウンドや、薬剤師による病棟配置消毒薬の定期的な確認の際に、ボトル開封日の未記入や期限切れが多く見受けられた。使用頻度の少ないボトルや、病棟の特性上使われないはずの薬剤が開封されていることも多かった。アレルギーがある患者への選択肢も明確ではなく、消毒薬選択が主治医の裁量に任されていたことが原因と考えた。2023 年度末を機にICT の取り組みとして病棟配置消毒薬の削減、整理を行い、医師を対象に適正使用マニュアルを作成した。
医療関連感染情報の季刊誌 Vol.28 No.2 (最新号)
病棟配置消毒薬の適正化と
医師向け消毒薬マニュアル作成の試み
山口 遥(横浜市立脳卒中・神経脊椎センター 薬剤部)

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