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財務情報

業績推移

当社は株式の上場をしておらず、また株式に譲渡制限のある非公開会社ですが、お取引先様などのご参考のため、業績推移をここに公表いたします。

主な財務指標

(単位百万円)
2018年
12月期

前年比
2019年
12月期

前年比
2020年
12月期

前年比
純売上高 9,854 +3.2% 9,680 1.8% 9,829 +1.5%
営業利益
(営業利益率)
221
(2.2%)
17.8% 195
(2.0%)
11.8% 545
(5.5%)
+179.5%
経常利益
(経常利益率)
209
(2.1%)
23.7% 223
(2.3%)
+6.7% 530
(5.4%)
+137.7%
税引後純利益
(税引後純利益率)
132
(1.3%)
79.8% 142
(1.5%)
+7.6% 324
(3.3%)
+128.2%
減価償却費 367 11.6% 337 8.2% 333 1.2%
償却前営業利益
(償却前営業利益率)
588
(6.0%)
14.0% 532
(5.5%)
9.5% 878
(8.9%)
+65.0%
総資本 14,457 +2.1% 14,792 +2.3% 16,665 +12.7%
株主資本
(株主資本比率)
10,634
(73.6%)
+1.1% 10,756
(72.7%)
+1.1% 11,062
(66.4%)
+2.8%
有利子負債
(有利子負債比率)
782
(5.4%)
20.5% 982
(6.6%)
+25.6% 2,382
(14.3%)
+142.6%
総資本当期純利益率
(ROA)
0.9% 1.0% 1.9%
株主資本当期純利益率
(ROE)
1.2% 1.3% 2.9%
従業員数 219名 224名 222名
従業員1人当り
売上高
44,994千円 43,216千円 44,275千円
従業員1人当り
経常利益
953千円 996千円 2,386千円

事業概況と見通し

当社は、1950年創設以降、日本薬局方医薬品専門メーカーとして急速な成長を遂げたが、近年はその発展分野として、医療用の各種消毒薬と酸化マグネシウム製剤(緩下剤)の製造販売を主力分野と定め、着実に業容を拡大している。

そのため近年、ハード・ソフト両面の投資を積極に行なっており、ハード面では、2000年自動物流システムを導入した新狭山物流センターを完成、2002年埼玉県入間市に新たな工場用地を取得し、2003年に新製品製造に特化した入間工場1号棟、および2007年に同2号棟を完成させ、2009年に同2号棟、2012年に同1号棟を増築した。ソフト面では、医療従事者への科学的な情報提供を目的として、1996年医療関連感染情報誌「Carlisle」を創刊、1998年病院感染制御のための情報提供Webサイト「Y's Square」を開設、以降、各種感染対策学術情報書籍の出版や医療従事者向けセミナーの開催などを含め積極的な情報提供活動を行ない、顧客からの信頼を強化し、質の高いブランド力を獲得した。

現在の医療用医薬品メーカーを取巻く環境には、行政による医療費抑制政策の推進、原材料価格の上昇など厳しいものがあるが、当社は従来より、医療現場のニーズ、患者様の生活の質(Quality of Life)を重視した製品開発に注力し、新製品の製造販売を拡大することで成長を確保して来ており、現在も1999年に上市した酸化マグネシウム製剤「マグラックス錠」(現在、酸化マグネシウム錠「ヨシダ」) が当社の主力製品に成長した。緩下剤(酸化マグネシウム製剤)部門と消毒薬部門の二部門がバランス良く両立し、安定した売上高を確保出来る源泉となっている。尚、2006年には酸化マグネシウム製剤「マグラックス細粒 83%」(現在、酸化マグネシウム細粒 83%「ヨシダ」)、2010年には消毒薬として近年評価の高まりつつあるクロルヘキシジン製剤「ヘキザック AL 液1%」を上市した。

経営基盤をさらに永続的に安定させつつ、一層の業容の発展を図るため、近年、技術部門・営業部門の人的な増強と大型の生産設備投資を実施して来た経緯にある。
2018年は薬価改定の年に当たったこと、国が主導しての「医療用医薬品の流通改善ガイドライン」が導入されたこと等、斯業界にとって厳しい経営環境であったが、これまで地道に営業活動を積み重ねて来た案件が、成果(売上)として結実したこと等の要因で前期比増収を達成した。利益面は円安基調の影響で製造原価が上昇した等の要因で、真の実力を示す「償却前営業利益」は前期比減益を余儀なくされた。
2019年は、行政による薬剤費抑制策が引き続き強力に推進されたこと、当社の主力製品である酸化マグネシウム製剤市場が、低価格競争に巻き込まれたことにより苦戦を余儀なくされた等の要因で、純売上高は 9,680百万円(前期比▲174百万円・伸長率▲1.8%)に止まった。但し、もう一方の主力製品である消毒薬等は、順調に売上高を伸長させていることを付言して置く。利益面は、売上高の減少の影響を受け、付加価値額【売上高?外部購入価額(原材料費+外注費+商品仕入高)】は減少したが、経費削減に意を用いたこともあり、前期比減益幅は比較的小幅に抑えることができた。

2020年は、年初からの新型コロナウイルス拡大の影響で、受診患者数・入院患者数の減少並びに競争激化等により主力製品の酸化マグネシウム製剤が苦戦を余儀なくされたこと、又、逆鞘製品の一部について医療機関様のご理解を頂く努力を行い乍ら供給停止に漕ぎ着けたこと等の減収要因はあったが、一方、新型コロナウイルス対応の消毒薬需要は極めて旺盛で、前述の減収要因を補填し増収を達成した。利益面は、生産の効率化・コロナ禍における営業活動の自粛等経費削減が進捗したこと等の要因で、前期比大幅増益を達成した。
2020年12月期末株主(自己)資本比率について、補足説明する。2020年12月期末株主(自己)資本比率は、前期比▲6.3%の66.4%と悪化した要因は、コロナ禍の中で、不測の資金需要に備えて、取引銀行の借入枠1,400百万円を活用して借入の上、同額を手許資金として留保したことによる。因みに、2020年12月期末株主(自己)資本額は、前期末比+306百万円の11,062百万円である。因みに、借入金1,400百万円と預金1,400百万円を控除後の実質株主(自己)資本比率は、72.5%となる。
2021年は、新型コロナウイルス感染の収束⇒終息の時期は見通せず、コロナ禍と云う大きな制約がある中で生産体制・営業体制を敷いて行くこととなるが、医療用医薬品製造販売会社として『良質な医療用医薬品の供給責任を果たす』と当社の云う『ミッション』を常に念頭に置き乍ら経営に邁進する所存である。本年4月には薬価の中間年改定が実施される等、医薬品業界を取り巻く経営環境は益々厳しくなって来ているが、世の中に必須の『医療用医薬品』を製造販売していると云う自覚を持ってこの難局を乗り越えて行きたい。消毒薬需要は引き続き旺盛であると予想されるが昨年後半から消毒薬部門に新規参入が相次いでおり、競争は激化している。その影響で、需給バランスが崩れて来ていることを勘案すると、昨年度並の消毒薬の売上高確保は困難と見込んでいる。従って、売上高は、前期比若干の減収を余儀なくされると予想している。利益については、機械装置の更新需要により減価償却費が増加する等の減益要因があり、前期比減益は免れないものの、「選択と集中」を加速して生産効率化を図ること、引き続き経費の削減に注力すること等により、相応の利益は確保可能であると予想している。
尚、一昨年4月に施行された「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」の趣旨に則り、引き続き適切な販売情報活動を遂行して参る所存である。

酸化マグネシウム製剤の潜在需要は大きいが、近時、競争が激化して来ているのも事実である。酸化マグネシウム製剤に関わる諸施策を着実に実践して行くことにより、近時低迷している売上高の回復に努めたい。消毒薬に関しても、学術情報面で得た高い評価が営業成果として実って来ていること等から、今後の売上高伸長について十分な見通しがあると判断している。又、長期的な成長を持続するため、医療現場の真のニーズを的確に捉えた研究開発活動を、今後共、積極的に推進して行く方針である。財務体質は極めて良好であり、金融機関からの信用も確立しているため、資金面での不安要素は無い。

2021年2月22日
吉田製薬株式会社
代表取締役社長 遠藤 正洋